カテゴリー別アーカイブ: フィンランド 陶器

第48次買付報告:フィンランド編6

この収穫報告もなんとなく個人的にですが(いや個人的なコラムなのでどうでもよいのですが)なかでも一番の出物を最後に持っていきたい!
なんて思っております。
ただ、今回紹介のグループ、アラビアアートデパートメント作品たちなんとも順序のつけようのない!
大変な収穫になりました!

数は少ないけど。。。。

いや、一つ一つが高いからしょうがないです。。。。

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まずは、フリードル・フォルツァー・チェルベリーの釉薬皿。

少し中央部分が盛り上がった形をしているので、中央とリムの間の部分に美しい釉薬だまりができていて、なんとも素晴らしい!

まさに一目惚れ!(少し釉薬剥がれかけがありますが)

 

 

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そしてこれ!

アウネ・シーメス!

ここのコラムでは何度も説明いれているので皆様もご承知かと思いますが、本来の彼女の作風、いや、本来というよりは一番有名な作風は薄手の鋳込みの作品が主流ですが、もともとは、ミカエル・シルキンの元でアシスタントをしていたこともあり、彼女の作歴の初期にはフィギュアの作品も数少ないながらも存在します。

今回はこの仔猫ちゃん。。。可愛すぎる。。。💌

例えば数いる陶芸家さんで、こういったフィギュアなんかも皆さん作れる作家の方は多いんですかね?

 

 

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使用する釉薬までとっても本当に彼女はセンスの塊だったのですね。

 

 

そして、こちらがその薄手の代表作品。

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まさに透けるほどの薄さと、貝殻のような持ち手のついた蓋まで揃ったカップ。。。。

これがなんと。。。。。

 

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当時のオリジナルボックス付きで!!!

この迫力って!!!

残念ながら皿一枚、蓋一個行方不明。。。。

まあ、50年以上前のものですから。

 

 

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オリジナルサイン。(プリントですが)。

無事日本に着くか、ドキドキです(笑)(冷たい汗)

 

 

今回の最後に登場は、やはり、キリッキ・サルメンハーラ師匠。

 

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今回も巨大な作品、手に入れました!!

そしてマグも!!

 

 

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ここまででかいとマグの存在感が。。。

ですが、こちらの深い色目の釉薬の具合もとても良いです!

 

 

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大きい作品ながら凛として、繊細な感じもします。

 

今回は買付けられませんでしたが、ルート・ブルック、トイニ・ムオナなど、戦後のフィンランドになぜこんな綺羅星のような、しかも女性の陶芸家たちがそろっていたのか。。。摩訶不思議な素晴らしきフィンランド。

 

 

第48次買付報告:フィンランド編4

おかげさまで良い結果となりました!

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恒例の部屋散らかり具合公開!

 

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いつも以上に買ったので、いつも以上に動くスペースすらありません。

 

 

 

 

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入り口付近にはヨウコがゲットしてくれたバナナボックスの壁が。
他人(ルームクリーニング)の侵入を拒んでいます。

まさかこれをパッキングで全部使うことになるとは!

 

収穫品紹介

まずはここ数年仕入れられなかったアラビアの食器達!

 

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キルシッカをフィンランドで仕入れるなんて初めてかも。。。

 

 

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定番のライスもいい感じで集まりました!

 

 

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珍しい柄?

 

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グンバー・ウリン

 

 

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めちゃ古そうなプレート。いい状態!

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刻印!

 

 

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フラクタスもほんと久々!

 

 

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これもグンバー・ウリン。

初めての入荷です。名前もTEA FOR TWO!

 

 

 

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ステンシルも珍しい形だったらいいかも?

左のブルーの柄のものも初めてみました!

 

 

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近くの中華テイクアウト。

 

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仕入れたフラクタスとタピオ・ウィルカラのカトラリーでたべれば、また一層美味しく感じられます!

第48次買付報告:フィンランド編3

この地域でこの時期恒例のイベントですから、周辺住民ももちろん知っていてプライベートなフリマを開いている人も多数。

道路の脇に「フリマこちらです」的な看板も多数見ます。
ひとつふたつ、ちょっと寄ってみようかと。

 

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時間的にももう昼前くらいですし、まあ期待をある意味裏切らないクオリティーのマーケットばかりでしたが、あるオーナーがあちらの倉庫も見ていけというので行ってみました。

 

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古い木造の建物。。。

 

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奥のアンティークのチェストやテーブルなどが売り物くらいのスペースですが、その建物内部の雰囲気がすごくて、それだけで大満足!

 

 

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木造のカッコ良い作りでした。

古い飾り物をヨウコとおそろで買いました(笑)。

 

 


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途中予想通り通り雨。

 

 

 

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もう一つの大きな室内マーケット。

 

 

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こちらも渋い木造の建物でした!

 

 

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アラビア。

 

 

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タピオ・ウィルカラのコーヒーセット!

そしてカイフランク!

左にあるのが、ユキ・ヌンミのローズボックスで右に倒れているのが本当に小さいMYY.(笑)

早々に予算オーバーでしたが、良いものが出るたびに身を斬る思いでカード払い(笑)。

最後、タピオ・ウィルカラのこれまた初めてみた初期の手書きボトルが出て、いやー、もうこれが最後と再度カード。。。。

さらにタピオ・ウィルカラのシルバーのスプーンセットを見つけてしまい、またカード。。。これはあとがやばい。。。。

いや、古いものとの邂逅。。。一期一会。。。自分を納得させる単語を思い浮かべ、無理やり自分自身を納得させる作業。

 

 

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いい感じのアンティークショップも!

 

 

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再び朝の野外マーケット

この時間になったらそんなに出物もないでしょうし、まあそもそもこれ以上支払う現金もないですし、これ以上のカード地獄に陥りたくないので心の中で打ち止め。

 

 

 

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ここに来たら外せない。

ムイックのフライ。

 

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少しニンニクの効いたマヨネーズソースと共に。

 

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これにビールは欠かせないでしょ。

地ビールで。

 

朝6時発で、ホテル到着6時。

ほぼほぼ10時間、ヨウコと共にマーケットを回り続けて来ました!

今回もかなりの収穫で大満足!

ユーロ高できびしいところもありますが、良いものみなさんに紹介できそうです!

 

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これもひとえにヨウコのおかげ!

今回も本当にお世話になりました!

 

 

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第48次買付報告:フィンランド編2

マーケット当日。
前日にヨウコ・レコラから明日の朝は6時出発だけど大丈夫か? と、心配までしていただきましたが、こちらは時差ぼけの都合上、言われなくてもアラームなしでも朝4時にしっかりと目が覚めます。

 

 

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しっかりとメールなどの整理をして、ホテルで待っていると、まさに6時ジャストにヨウコ・レコラ到着。ありがとうございます!!!

 

 

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ほぼほぼ晴れ予報!時折の通り雨に注意とのこと!

野外マーケットもあるので、雨の中の買い付けは辛いですね。

せっかくの気持ち良い季節のマーケットですから、晴れが断ぜん嬉しいです。

 

 

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颯爽とレジェンド入場!!

前日から乗り込んでいたディーラー達のテントはまだ閉まったままで、作業中のディーラー達も少ないですが、乗り込んでいきます!!

 

 

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段々と開いて来た!
これくらい晴れていると本当に気持ち良いです!!!

 

 

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熊かと思ったら犬だった。。。

 

 

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開いているテントを一通りみたあと、合間を見て朝食。

 

 

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アラビアのかなり古いお皿やオイヴァ・トイッカのファウナの超デカアイテム。
なぜかホルムガードのレアイエローのこれまた巨大サイズを見つけたりと、好調な出だし!

こんな古いリールとかも心惹かれますね〜。

 

なんて、のんびりしていたら、ヨウコが走った!

 

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テントをあけたまま、も抜けのからだった所にそこのオーナーが戻って来たよう。

早速一番に手に取って買い付けたものはなんとなんと!

 

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タピオ・ウィルカラのシルバーヴェイス!!!!

いや、ここ野外フリーマーケットですよ。。。。

こんな超絶アイテムがこんな場所にあるなんて!!!!

どんな嗅覚しとんねん!食欲に負けのんびりしてる暇なんてなかったです(涙)。

さすが恐れ入りました。。。。。

 

 

この時期、そこここでマーケットが開かれていて、なかでも大きな室内マーケットへ!


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長蛇の列!!

 

 

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ちょっとインダストリアルな雰囲気も残る会場。

 

 

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ちょっとした小窓から眺める風景も最高!ここに住みたいです!

 

 

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会場横の水辺でゆっくりと。。。

こんな格別なシチュエーションのマーケットなんてないですね!

 

 

ここ数年の価格高騰でアラビアの食器が買えないという嘆きのコラムを何年か続けていましたが、今回は色々買えました。

 

 

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特別詳しくないですが、あまり見ることのないようなアイテムも数点揃いました。

 

 

 

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カイ・フランクのトランペットもありました!

 

 

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日産の袋(笑)

なかには超絶レアアイテムが!!

他にもなんと、アウネ・シーメスの激レア初期作品や、今回もキリッキ・サルメンハーラの作品が2点ほど!

興奮しすぎて現地写真撮るの忘れてますが、また後ほど仕入れ商品紹介の時にお知らせいたします!

 

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このエストニアだったかの古い鉄の容器も全部欲しいくらいでした!

 

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アンティークファンにはいろんなタイプの変態がいまして、このブースは古いおもちゃを扱っていました。

左の飛行機はなんと日本製。

とても綺麗に残っていて、日本製のものを集めているコレクターもいるようです!

 

Profile in Delicate Porcelain 展

あっという間に10月も終わり。驚くべき、年末も近い!

それにしても良い季節になってきました。

久々の寺町店自己企画展です。

今回は「Profile in Delicate Porcelain」と題して、数ある北欧陶芸作品の中でも繊細で美しい作品たちを特集してみました。

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いつものポールキャドビアスのローズウォールユニットを多少棚の位置の配置換えをして展示しています。

 

 

 

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最初の写真では少しわかりにくいかもしれませんが、何点かこのフィンランド・アラビア社の
Friedl Holzer Kjellberg(フリードル・ホルツァー・チェルベリー)、ライスポーセリンシリーズを飾っております。

当時の職人さんたちが一つ一つのお米型をカッターで切り抜きこの美しい装飾を施していきます。

そして全体に釉薬を施し焼き上げ、装飾部分の穴を塞ぐというとても手の込んだ工程を踏んでいる作品です。

写真の様に光が透けた部分とのコントラストが美しいシリーズです。

 

 

 

 

 

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こちらは同じくフィンランド・アラビア社のアーティスト、アウネ・シーメスのデザインのC&S。これまた極薄のなんとも美しいセットです。

 

 

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そして光を翳すと透けるほどの薄さとその美しさ。

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文様が浮かび上がってくる。

 

 

 

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こちらもまさに地中から伸びてきた不思議な花?いや、きのこの様。

 

 

 

 

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内側の装飾。

 

 

 

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そしてこちらは、実はスティグ・リンドベリ。

まさに卵の殻の様に薄い一品です!!!しかも表面にはうっすらと縦縞が入っている!

すごい繊細な技術!

 

 

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通常のリンドベリサイン(1964年)と、「SW」が。

おそらく、SVAN WEJSFELTが作ったんでしょう。

『ここまでがんばったし、俺の名前も入れてくれ!」っていう彼の叫びが聞こえてきそうです。

 

 

そして

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ボディル・マンツ。

こちらも極薄の繊細な焼き物にグラフィック。

まだそんなにたくさんの作品がビンテージマーケットに出ているわけではないですが、
とても興味深いアーティストさんです。

制作風景はこちら。とても良いビデオです。

ちなみに娘さんが、セシリア・マンツさんですね。

 

 

 

 

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最後にそれぞれのアーティストサイン。

当時の陶芸家さんたちはそれぞれに皆個性的なサインを編み出してますね。
私も集め始めた当時は色々な本からサインを覚えて、現地買い付けにむかったものです。

当時はまだフリマにもアーティストのものがたまにあって、お目当てのサインを見つけた時には「君はこんなところにいたのか!実際はこんなお姿なのか!」と長年の探し人を探し当てたような感動がありました。

それにしてもマンツさんのサイン、ファンキーです!

 

選挙もありますね。

是非皆様、投票を済ませた上でいらしてくださいね!